弁護士 古田昌己BLOG

弁護士法人 菜の花

クレプトマニア

クレプトマニアということばをご存じでしょうか。

これは,「窃盗症」とか「窃盗壁」などともいわれ,窃盗を繰り返す精神障害をさすことばです(ただし,使用される場面によっては必ずしも全てが同じとは限らないようです)。

 

私は,刑事事件で窃盗の前科歴が多い方の弁護をすることがあり,このような方の中にもクレプトマニアに該当する場合があるのかもしれないと思うことがあります。

もっとも,私はこのような診断をする専門家ではありませんので,実際に私が弁護した方々がこれに該当していたのかは定かではありません。

 

刑罰は,報復や犯罪の抑止のために課すという一面もありますが,病気であれば「治療」を考えなければいけません。

ただ,治療といっても,当事者本人が「病気」かもしれないという「病識」を持ち,これと向き合うことが前提で,「自分は次は大丈夫」と安易に思わないことが出発点ではないかと思います。

 

私は,刑事事件で自身の行いを争わず犯行を認める(自白している)方には,窃盗事件に限らず,①これまでを顧みて,犯罪を行うことになった根本的な原因を考えてもらい,②どうすればよかったか,③これから①の原因を克服するためにはどうすればよいかを考えてもらうようにしています。

犯罪を繰り返さないためには,この点をしっかり考えてもらうことが大切であると考えます。しかも,漠然とした内容ではなくできる限り具体的に考えるようにしてもらうようにしています。

 

最近ではメディアでもクレプトマニアということばが登場するようになり認知されつつありますが,肝心なのはそれに当てはまるかもしれない方がその自覚を持ち,必要な対応をすることです。

現在クレプトマニアについて専門的に治療する病院は少なく,費用面でもそれなりの負担があるようです。

 

私も勉強不足なので,より突っ込んでお話することはできませんが,ことばだけでも認識していただければ幸いです。

 

刑事事件関係では,最近,芸能関係の薬物事件が多数報じられており,対象となった方には厳しい意見がなされています。

芸能関係に限らず,犯罪を犯した方には,更生を信じる人が周囲にいることが立ち直る大きな要因となります。

弁護人を務める場合,私も更生を信じる立場の一人して対応することを心掛けるようにしています。

しかし,事件終了後,担当した方がまた同じ事件で逮捕されてしまったと親族の方などから連絡をいただくことがあります。

それでも,信じる気持ちを持つことは忘れないようにしたいです。