弁護士 磯部紗希blog

弁護士法人 菜の花

障害者差別解消法施行5年を迎えるにあたって

障害者差別解消法は、障がいを理由とする差別を解消し、全ての国民が、障がいの有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するため、平成28年4月1日に施行されました。

鳥取県弁護士会では、「鳥取県弁護士会障害を理由とする差別の解消の推進に関する規則」を令和2年3月に施行し、障がいを理由とした不当な差別的取扱いをすることを禁止すること、また、障がいの程度に応じて社会的障壁を除去するために必要かつ合理的配慮を求めることを定めています。

先日、私が所属する「高齢者障がい者の権利に関する委員会」において、同法が施行5年を迎えるにあたって、特にコロナ禍における障がいのある方への配慮の必要性について、検討する機会がありました。

私自身、このコロナ禍において、障がいのある方への配慮を欠いていたと反省する機会があり、それについてお伝えしたいと思います。

某所にて講義をさせていただいた際、聴覚障がいのある方が来て下さっており、手話通訳の方も同行されていました。
私は、マスクをつけた状態で講義をしていました。

マスクをつけたままだと、来て下さった方に、私の口元が全く見えません。

口元が見えないと、聴覚障がいのある方にとっては、非常に内容が伝わりづらい状況になってしまっていました。

しかし、私は、口元が見えないということがコミュニケーションに与える支障について考えておらず、ご指摘いただいてようやく気付くことができました。

 

もし、ご指摘いただけなければ、私はきっとこの無配慮な状態に気付くことはなかったでしょう。

事前に手話通訳の方がいらっしゃることをおうかがいしていたのですから、例えば、フェイスシールド、マウスシールド、透明なマスクといった透明な感染予防対策グッズを準備しておけば、「口元が見えない」という状態は回避できたはずでした。

 

講義後、色々言ってしまって・・・とその方から声をかけていただきましたが、ご指摘いただくまで気付かなかった無礼をお詫びしなければならないのは私の方でした。

この日は、手話通訳の方にもご負担をおかけしてしまい、これまで、講義をする際、障がいのある方への配慮を欠いていたと反省しました。

だからこそ、この日、ご指摘をいただいたことは、本当にありがたかったです。

 

これからも多くの方に、聞いていただきやすい講義を心がけていきたいと思った1日でした。